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ないものねだりのろくでなし

Curtains



◆日記

The Days Have Turnedを聴いていると、今まで思い出しもしなかったことをずらずら思い出す。


彼はなにがかなしいのだろう。なにを想っているのだろう。なにが言えないのだろう。なにを待っているのだろう。なにが足りないのだろう。なにに不安なんだろう。なにを感じているのだろう。


脳内では強気で、身体ではかなしくてかなしくてどうしようもないんだから、私自身ですらいたしかたない。明日どんな顔をしていればいいのか、それさえもわからない。きみは私を見下すだろうか、ただ見つめるだろうか、ぼくは試すようなことばかりしていて、きっとずるい。


夜、繁華街を歩いていると、かなしいようななつかしいような。家のない人がたくさんねむるごみみたいな町の中で生きてきたわたしは、ごみに守られごみに傷つけられてきた。けっきょくそういうことだった。わたしは彼をはげましたし傷つけた。彼は私を大切にしたし殺した。


こんなにもうまくいかないのなら、(  )を考えなければよかった。そういうふうにおもうことが、最近よくあるんだ。