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ないものねだりのろくでなし

銀のエンゼル



昨日「父と暮せば」を観たら身体が重くなってしまってすぐに「銀のエンゼル」を半分観て、今日また半分観た。

よくある父と娘のすれ違いが軸で、それから田舎の問題とか仕事とか事故とか事件とかいろいろあるわけだけどミスター鈴井のセンスがファンタジーじみているから、まことに素敵な映画になっている。

私はずっとこっちに住んでいるし、小中高時代には父はそもそも名古屋にいたので、この映画を観たところでなんの記憶の共鳴も起きないわけだが、それでもエネオスの屋上でコーヒーを飲んでぼそぼそ話しているシーンなんかはこんな世界があるのかと驚いてしまうほど新鮮で、それだからこれは誰にとっても暖かい映画なのだと思う。寒い地方というのはきっと家(族)の温度に敏感なのだろう。家の窓がだんだん白くくもっていくような物語だ。