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ないものねだりのろくでなし

緘黙児の読書感想文とそれにまつわるエピソード

そういえば夏休みの宿題の読書感想文について書いておきたい。

教科書ですら必ず指でなぞらないと読めない小三娘に一体何を読ませそしてどう書かせたらいいんだ!!と悩んでいた私。しかし意外なことに、本人がどうしてもこれで行くと、本のタイトルと感想文の主張内容を提示してきた。うすい絵本だったけどその主張内容がしっかりしていたので二つ返事でGOサイン。事前に私作ワークシート(なぜこの本を選んだ?とかこの本の好きなところや違うと思ったところは?など簡単な箇条書きで)を仕事中にやっておいてもらい、後日三時間くらいでサーッと書き上げてしまった。しかもこれが夫にも私の父母にも担任の先生からもひどく褒められて、二人でびっくりした。もしかしたら着眼点や作文能力が優れているかもしれない?

そんなわけでパソコンのキーボードをさっさと教えようと思い、9月の学校行けなかった日はローマ字を頑張ってもらった。そこそこのやる気だったが結構覚えている。もしこのままずっと緘黙だったとしても、キーボードで文字が打てればパソコンが読み上げてくれるしきっと今後彼女の助けになってくれるはずだ。

聴覚過敏と登校しぶり

自分の仕事やら何やらでついつい書くことが滞ってしまった。 夏が明けるまでにあったことを時系列で書いておく。

①夏休み前までは休むことなく調子よく登校していた!週に一度は仲の良い友達と勝手に待ち合わせて楽しそうに遊んでいた。ただ、休み時間に親しくない子が邪魔してくるからいやだとはたまに言っていた。

②夏休み直前の個人面談で担任の先生から、学習に関しては全く心配ないので!と通級をすすめられ推薦書をその場でお願いした。ちなみに先生には「情緒」ではなく「ことば」のほうをすすめられ、一対一の指導というところに惹かれお任せした。先生は通級の見学にも行ってくださり本当に頭がさがる思いをする。

③8月始めに発達科の初診。前日からひどく緊張してイヤーマフと大きな黒猫のぬいぐるみを持って来院した。別々での対面になったのであとから主治医から聞いた話では、あまり話せず、「周りの人からあまり話しかけてほしくないそうだ」と告げられた。心理検査を二回やらせてほしいと言われ、お願いする。

心理検査は10月に行うことなった。下旬にその結果が出るので私だけ聞きに行き、そのあとまた本人と発達科を受診し処方箋があれば処方してもらう。

⑤夏休み明けとともにメンタルぎりぎりの夫が家を出ていき、別居スタート。子に引っ越しはしたくない&離婚はしないでねと言われていたのと、私たちもとりあえずの救済措置といった感じで籍はそのままであるものの、さみしいだろうなと覚悟はしていた、、が娘なりになぜか鯖缶を渡すなどして明るく別れていた。週末は私の実家へ泊まりに行くなどしているおかげかさみしいけど~みんないるからそんなにさみしくないし普通の音量でテレビ見れるのはうれしいと言っていた。父の機嫌をうかがったり何かと我慢するよりかは、今は離れてよかったのだと思う。とは言え本当に変な家族だけど、子も周りも受け入れてくれてありがたい。私もだけどな。

⑥夏休み明けの登校しぶりは日に日にひどくなり、週に2回しか行けない時もあった。実際泣いたり、鼻血が出たり、だるくなったりと身体にも出てしまっていた。ある時は先生が家まで迎えに来てくれたり、私が仕事の休憩時間に迎えに行くこともあった。何が一番苦痛なのかと聞くとやはり子供の声のうるささだと言う。9月中旬に先生からイヤーマフ使用を提案してくださり、教室でも使ってみることになった。当初本人はみんなに本当の意味を知らせたいと言っていたが、先生と本人との相談で耳の調子が悪いからつけているという説明をすることになったそうだ。私はこれまでの経緯や毎日教室にいる先生を信頼しているので、お任せすることにした。また状況が変わったら私とも相談することに。

⑦登校時のうるささが静まったころに私と遅刻して登校するのが一番良い方法なのではないかとわかってきた9月の終わり。

子の採血&心臓検査も無事終わり落ち着いてきたと思ったら、昨晩家人がパニック発作に。その時は呼吸をゆっくりして整えるようにだけ言って、話したいことは話させて、あとはデパスを飲んだので落ち着いて、そのまま寝かせた。
落ち着いて本日パニック障害について今一度調べてみると、こちらも不安障害の一つであるようだ。わが家には社会不安障害の人とパニック障害(或いは広場恐怖症)の人がいるということになる。家人の場合はたとえば腕を動かしてもその感覚が自分じゃないと感じたり、行動においても思考においても自分が自分なのかわからなくなるそうだ。
自律神経失調ではあるので、筋トレで無理しすぎたのと脱水が引き金になったのでは?と思うが、喫煙もな〜。しかし煙草を私がとりあげることはしない。
逃げ場がないところが苦手な人と人からの注目が苦手な人、というわけで二人とも苦手なポイントがわかっているのはとても大きい。自他ともに認知しやすいということは、どうしたらストレスなく回避あるいは問題解決して過ごしやすくなるかを考えやすい。

それはそれとして気持ち悪いニュースばかりが目に入り・・未成年の女の子はどうしてこうも弱者の位置へと押しやられてしまうのだろうか。自分の過去を思い返してみてもいくつもすぐに思い出せる。私が仕事の日はやっぱり毎回実家に行っててもらおう。

昨日循環器内科にて発達障害および社会不安障害の可能性を話し、投薬について聞いてきたところ健常児と同じ処方で大丈夫ですよとのことでこちらも一安心。投薬治療するかどうかはまたかなり慎重に考えなければいけないが、選択肢や可能性がせばまることはなく本人の将来にとっても良かったと思う。あと、エコーの際に毎回笑ってしまいしかも笑いがおさまらないのだが、今回の技師さんは「これはお腹だけじゃなくてどこでもくすぐったいの〜?」と何気なく聞いてくれ、本人がコクンとうなづくと「そっかそっかぁ〜それじゃこのエコーなんてほんとにやだねえ〜 今だけちょっとこのミニオンのお話に注目してみて〜」と言ってくれた。感覚過敏も、あそうなんだね〜って普通に接してくれる感じがすごく救われた。私も私でずっと子の足裏をもんでいたので、終盤は笑わずに済んでいた。終わった後も「ジェルも自分で拭いたほうがいいね!」と自然にタオルを渡してくれ。相変わらず黙ってはいたけど〜。いつものかかりつけ小児科では理解されず母子で傷つくことも多いけど、ところ変わればだいぶ理解も進んでいるような感じもする。

モルモットを触れるスペースで、なかなかお目当ての子がつかめず苦戦していると、それに気づいた隣の女の子に「この子ハイっ」と渡してもらって素直に受け取っていた。前だったらキレて受け取ってなかったように思う。ただ別の隣の小さな子に「口の前に指出すとかまれちゃうんだよ」と言われたら顔を背けて「そんなこと知ってるから!!」と言ってキレていた。その一言だけでも馬鹿にされたとか攻撃されたと感じるようで、やっぱりなかなかのコミュニケーション下手だなあと思う。とっさに私は小さい子にそうだねーと言ってその場をなだめるが・・。しかしこうして振り返り落ち着いて書いてみると、私もあの時に子に何をどう教えたらよかったのかまとまってくる。馬鹿にしたり攻撃しているわけではないよ、知っていることを言われたときはコクンとうなづいたり、そうだよね私も知ってるよって心の中で言うだけでもいいよ、って教えたらいいかな。こういうことをひとつひとつ丁寧に説明していけば、経験値で、大人になるまでにはいろんな場面に対応できるようになるかな。
相手の言葉や行動・態度の受け取り方は自由だが、あんまりにも臆病で下手すぎるのでやはりひとつひとつ親が教えなければいけないと思う。困っている人がいたらすすんで助けてあげようとする力と、周りの人にこういうことに困っていますと自分で説明できる力、その両方を身につけさせたいなあと思った日であった。

気づけばGWもあと一日、、八ヶ岳の旅はとてもよかった。空気も野菜も美味しく動物もたくさんいてアルプスの山々も綺麗で、文字を書かなくてすむ毎日だった。今日はこどもの日だけど、ミニ動物園で遊んだ帰りにそのままこどもは実家に泊まっている。平和だ。